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キジも鳴かずば。





「キジも鳴かずば」

このお話は昔あった実話で、


本当に悲しいお話なのです。


信濃の国に犀川と言う川があって、

そのほとりに小さな村があったのですが、 毎年川が氾濫して大洪水になり、田んぼや畑に大きな被害が でていました・・・





さて、この村には弥平という方がおりまして、

比夜古という娘がおったのですが、 奥さんが洪水で流されてしまい、

弥平は比夜古と二人暮らしをしておりました。





弥平は貧乏でしたが、

比夜古と二人で貧乏ながらも 幸せに暮らしておりました。


ところがこの年も洪水の季節がやってきたのです・・









その時比夜古は重い病気にかかってしまいました。


弥平の家は貧乏でしたので、

お医者さんを呼ぶこともできず、

洪水などの災害で食料も底をついてしまっておりました。


そんなことも重なり


比夜古は日に日に衰弱していきました。 弥平は比夜古が衰弱していく様をみて


深く悲しみました。






日に日にやつれていく比夜古・・・


あるとき比夜古は言いました。 「おっとう、小豆まんまが食いてえだ・・」



当時は小豆は高級品です。

貧乏な弥平には買うこともできません。

しかし比夜古の願いをかなえてあげたい、、、


そして弥平は思いつきました。













地主様の蔵なら小豆があるに違いない!


そう思い忍び込んだ倉庫の中に、、、


「あった!あったぞ!」


弥平は小豆を見つけるとひとすくい、、


そのあと米もひとすくい、、、




弥平は盗みを働いてしまったのです!











そして翌日・・・


小豆まんまを食べたおかげでしょうか・・・


比夜古はすっかり元気を取り戻し


みるみる回復していきました。



同じ頃、地主様の家では小豆と米が盗まれたことに 気が付いており、 番所に被害届が出されていました。














ある日の事。


すっかり元気になった比夜古は 弥平に止められていたにも関わらず



「とんとんとん、、


 おらが家では


 おいしい小豆まんま、


 たーべた!」

と外で手まりをついて遊んでいました。








それから何日かして、


大雨が降り、犀川に大洪水が押し寄せてきました。


村では話し合いがもたれました。


「やっぱり、人柱を立てるしかねえ!」 「人柱には弥平がええだっ!」










その夜、弥平の家に役人が押しかけました。


「おい弥平!おまえ地主さまの蔵から

 小豆と米盗んだだろう!」


「おまえのとこの比夜古が歌ってた

 てまり歌がその証拠だ!」



とうとう弥平は人柱にされてしまったのです。



比夜古は後から自分が歌ったてまり歌のせいで弥平が人柱にされたことを

知らされました。


おとーう!おとーう!!


比夜古は声の限り泣き叫びました。 その声は、なん日も、なん日も、


村じゅうにひびいていました。



そしてある日、比夜古はぷっつりと泣くのをやめ、


それから一言も口をきかなくなりました。









その年は大雨が降りましたが、


洪水はおきませんでした。


そしてその後数年が過ぎても、比夜古は一切口をききませんでした。








ある秋の良く晴れた日の事、


一人の猟師がキジうちに山まで来ていました。


すると鳴き声がして 猟師の気配を感じたキジが


近くの草むらから飛び立ちました。





ズドーン!!!









弾は命中し、 キジはバタバタさせながら


草むらに落ちました。


猟師は仕留めたキジを捕獲しに行きました。


すると・・・・


キジを抱きかかえた比夜古が

立っているではありませんか!




「ひ・・・比夜古!


 そんなところでなにやってるんじゃ!」










すると比夜古はキジに話しかけるように


小さな声で呟きました・・・



「キジよ、お前も鳴かずば撃たれまいに・・」



そのまま比夜古はキジを抱いたまま


林の奥に去っていきました。


その後、比夜古を見かけた者は誰も居ませんでした。





おわり

・・・・・・・


現代にも通じる心に刺さりまくるお話。。。 もう、涙が止まりませんわーッツ

(ノД`)・゜・。

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